さくらの VPS と CloudCore VPS の PHP のベンチマークのまとめ

「さくらの VPS」と「CloudCore VPS」という同じような価格帯の 2つの VPS を PHPspeed という PHP でのベンチマークソフトで比較した結果のまとめです。

今回の計測は、意外に CloudCore VPS でいい数字がでました。ただし、さくらの方がパフォーマンスは高いというのは変わりません。まあ、ベンチマークということで結果を鵜呑みせずに参考にのみしてください。結果は日によっても時間帯によっても変わる可能性があります。

ベンチマーク方法

どちらも標準の CentOS をアップデートしたものを使っています。割と標準的な環境と言えると思います。ただし、CloudCore VPS の方がバージョンが古いです。

チューニングについては、以下の 2つのみです。

  • メモリを節約するために Apache の不要モジュールをロードしないようにした
  • MySQL のクエリキャッシュを 16MB に設定した

PHPspeed は、公式のものだと PHP 5.3 では Notice エラーが出まくるので 1.0 beta3 を修正したものを使いました。

ベンチマークは、PHPspeed で各テストを 5回実施しました。

ベンチマーク環境
さくらの VPS 512 Cloud Core VPS
CPU Intel(R) Core(TM)2 Duo CPU T7700 @ 2.40GHz AMD Phenom(tm) 9550 Quad-Core Processor
メモリ 512MB (490MB) 2GB (2010MB)
swap 2039MB 4095MB
HDD 20GB (17GB) 100GB (97GB)
OS CentOS 6.2 (64bit) CentOS 5.7 (64bit)
PHP 5.3.3 5.3.3
MySQL 5.1.61 5.0.95
Apache 2.2.15 2.2.3
  • CPU は OS からは、そうみえるというだけです。
  • メモリの () 内および swap は、free コマンドでの結果です。
  • HDD の () 内は / パーティションの容量です。さくらでは他に 251MB の /boot パーティションがありました。

ベンチマーク結果


スコアは値が高い方がよい結果になります。

平均スコアのグラフは以下のようになります。

Synthetic PHP (人工的な PHP のテスト)、Synthetic MySQL (人工的な MySQL のテスト) では CloudCore VPS のほうがよいスコアが出ています。特にクエリキャッシュが効いている場合のデータベース性能は、CloudCore が明らかに優れているようです。

しかし、他のテストではさくらの VPS がよいスコアを出しており、Real World PHP (現実的な PHP のテスト)、Real World PHP & MySQL (現実的な PHP & MySQL のテスト)、Server Benchmark (総合的なテスト) ではいずれもさくらが勝っています。

結果のスクリーンショット

さくらの VPS 512


CloudCore VPS

結論

負荷の高いサーバの場合、やはり「さくらの VPS」のほうが高性能で適していると思われますが、CloudCore VPS も結構よい数字がでています。それほど負荷のないサーバの場合やメモリ要求が大きい場合は、CloudCore VPS はディスク容量も大きく魅力的だと思います。