さくらの VPS と CloudCore VPS の WordPress によるベンチマーク

「さくらの VPS」と「CloudCore VPS」という同じような価格帯の 2つの VPSWordPressベンチマークしてみました。

WordPress という実際のアプリを使うことで、ベンチマークツールのスコアよりも実感のわくデータが得られるのではないかと思います。しかし、ベンチマークは所詮ベンチマークでしかありませんが。

ベンチマーク方法

さくらの VPS 512 は標準の CentOS 6.2 をアップデートした環境、CloudCore VPSCentOS 6.2 をクリーンインストールした環境です。サーバパッケージは CentOS の標準のリポジトリと epel から、どちらも同じように yum でインストールしたものです。

チューニングについては、以下の 2つのみをしています。

  • メモリを節約するために Apache の不要モジュールをロードしないようにした
  • MySQL のクエリキャッシュを 16MB に設定した

サーバに WordPress 3.3.1-ja をインストールし、デフォルトの状態で localhost から ab で WordPress のトップページにアクセスしてベンチマークをとりました。つまり、WordPress は全くチューニングしていませんし、データも初期状態のままです。

以下のようなページです。

ベンチマーク環境

さくらの VPS 512 Cloud Core VPS CentOS 6
CPU Intel(R) Core(TM)2 Duo CPU T7700 @ 2.40GHz AMD Phenom(tm) 9550 Quad-Core Processor
メモリ 512MB (490MB) 2GB (2006MB)
swap 2039MB 4095MB
HDD 20GB (17GB) 100GB (99GB)
OS CentOS 6.2 (64bit) CentOS 6.2 (64bit)
PHP 5.3.3 5.3.3
MySQL 5.1.61 5.1.61
Apache 2.2.15 2.2.15

ベンチマーク結果

ab で WordPress のトップページへ 100リクエスト、同時接続数を 1から順に増やしていきました。



秒間処理数 = Requests per second
リクエスト時間 = Time per request (1リクエストあたりの平均時間)
負荷 = load average は、100 リクエストが完了した時点のもの
スワップの単位は KB



さくらの VPS が CloudCore の 2倍以上の高いパフォーマンスを発揮しています。しかし、同時接続が 10でスワップが起こり、それ以上アクセスが増えるとパフォーマンスが急激に悪化します。

CloudCore VPS の数字は安定していますが、こちらも同時 10を超えると少し悪化するようです。



アクセスが増えるにつれて処理時間が増えていく様子がわかります。同時接続 10でさくらは 1.1秒、CloudCore は 2.7秒



サーバの負荷もアクセスが増えるにつれて上がっていきますが、CPU が速いさくらの方が低いです。